だいこんの花
掲載日:2024.01.04
「だいこんの花」と、題した俳句と画集を編集した本が、届いた。
私の母の従妹である鴨部のおばちゃん(鴨部は高知にある地名です。)、この本を88歳の記念作品として出版したという。
句集の表題となった一句
「亡き人が播きしだいこん咲き始む」
表紙の絵は、高知県展出品作品の「故郷」
私の記憶の中では、幼いころから母に連れられて鴨部へ行ったおりに可愛がってくれた人。
当時、かなりのお歳と思っていたおばちゃんが、通信教育で高校生の勉強を始めた驚き。
父親は戦死。母親の苦労をみて育っていたらしく高校へ行きたいと言えなかったと聞いている。
判らないことが有ると、当時高校生だった私が、おばちゃんの家庭教師(笑)役だったこともあった。
絵画は、高知県展を始めとして数々の賞を頂いているから、趣味の範囲でないことはよく判っていたけど、俳句までやっていたとは。
つい最近知ったことです。
”努力”の人に間違いない。
一句、一句にそれを詠んだ時の情景や交わした言葉や色んな思い出が、今もわいてくると電話の向こうで話してくれた。
私は、私で一句のなかにおばちゃんの旦那さんや両親への想いや風景やらが浮かんできて想いがこみあげ、涙があふれた。
こんな立派な本に纏めるまでのエネルギーが、88才の体に有るんだという驚きもある。
なんか訳の判らない涙があふれてくる。
自分の歳に区切りをつけてはいけないと思った。
まだ、たっぷりと人生がある。
あきらめないで、また目標を掲げて人生を豊かにしたいと本を読み返しながら思う。
花茶の店内に数点かざっている絵画は、おばちゃんの作品です。
高知県展で特選(2016)になった「秋径」も、頂いてかざっています。