姥捨て

掲載日:2024.03.14

姥捨て

そろそろ、私の携帯も買い替え時になってチラチラと新機種に目がいく昨今。
スマホを持つようになって、何年かなぁ….。
3.4代目のスマホだから、高齢者にしては早かったと思う。

ガラ系からスマホに変える時、「店長に使える?」と、疑問詞を投げかけられた。
「歳をとっているからこそ、一年でも、いや一日でも早く使った方がいいと思う。」と、応えたと思う。

何はともあれ、パソコンもiPadもスマホも持つようになって、電子器具に囲まれたこの歳を迎えるとは。頑張ったよ私。(笑)

先日、友人からのmail
「紙を無くすペーパーレス・現金を持たないキャッシュレス・全てが自動化し相手が機械などで人間を必要としなくなるヒューマンレス・・・ホント!レスの時代と言えこの後世の中はどうなって行くのでしょうね?」
に目がとまった。

いくらパソコンなどを使っていると言えどもこのご時世、ひとつひとつ引っかかる自動化した目の前の相手。
旅行中、予約飛行機が飛ばなくなり”変更して下さい”のmailが、携帯に入った時焦ってしまった。
電話をかければ相手はアナウンス。1だの2だの#だのプッシュしてくださいの薄情な声が流れるばかり。
緊張と焦るなかで覚えている筈もない数々のパスワードを何とか何とか引っぱり出してやっと予約をゲットしたと安堵もつかの間、一日日付を間違って取っていた。

JRに乗ればダイヤ改正のアナウンスが流れていた。
特急は、全席予約になるし、乗車券もネットでお手軽に取れると言うではないか。
「えきねっとで事前に予約すると割安になるります。」とか。
窓口へ行くと、かなり高くなるということは、流れなかった。

スマホなど扱えない高齢者は、飛行機も電車も乗るまでの行程に四苦八苦だろうが。

高齢者ほど公共機関が必要なのに…これは「姥捨政策」でしょう。友人の締めの一言。

農業も然り。
作業の自動化を図るスマート農業へ移行しつつある。
トラクターが畑に入り始めた頃、トタクターの入れない畑の片隅を鍬で耕す。
畑の片隅に手を入れて耕すのが百姓だよと自負して善しとしてきた私には、スマート農業を受け入れがたい気持ちがまだある。

でも、人手不足や高齢化を迎えたこの時代。
キャッスレスやペーパーレス、ヒューマンレス(笑)を、受け入れて、生き難いと思いながら生きていくしかないですね。
*写真 「ヒューマンレス?関係ないね。」と、春の日差しに微睡の猫たち。