農談議(石狩指導農業士会)

掲載日:2013.01.23

農談議(石狩指導農業士会)

私世代のお父さんたちは、口をそろえて「俺は、農業がキライだった。後を継ぎたいとは、思わなかった。」と、言い放っていた。 
農家に生まれた宿命で、跡継ぎに成ってしまったらしい。 
今回の指導農業士会の総会と研修会には、ヤング世代のメッセージ発表があって、昭和後期から平成世代の若い後継者の想いを聞かせてもらう。 
農業が、キライと言わず、この道で地域の人たちと関わりながら自己表現を出来る農業を誇りとしているとユーモアと力強いメッセージで発表されていた。 
昨今、女性が就農を目指している傾向も伺えて、時代背景の違いや自分というモノをしっかり持っている現代人を、すごいな!と思った。 
将来、成りたい自分を描くことで、きっと、彼らはこの道を確立して励んでいくだろうと頼もしく思う。 

先輩の講話。 
「ある金融機関との懇談でTPP問題に触れたときに、TPPは、問題でない。日本の農業は、後継者、担い手不足で、どう転んでも壊滅に向かっている。これが、現状であると聞かされた。」と。 
何処を見渡しても農村地域は高齢者の村で、若い後継者がバリバリと働いていた昭和の面影は、薄くなっている。 
何が、問題だったのか、遅いかも知れないけど、自国の食糧を他国に依存して、それで安心して生きていけるだろうかという疑問や問題と向かい合うべきと思う。 
今、円高でガソリンが、灯油がと騒いでいるけど、食糧を輸入に依存する日本になった時に、今の現状以上の深刻さを、どう予測しているだろうか。 
そんなことを、漠然と考えながら帰路につく。