春よ恋

掲載日:2013.03.14

春よ恋

さくら開花の話題が、聞こえ始めた。 
春が、来ているらしい。 
まだ、すっぽりと雪の中の生活だけど、南斜面は枯草の地肌が顔を出し始めていたのを見つけた。 
北海道の春を感じるのは、この瞬間から。 
嫁いで来るまで、春は若葉が芽吹く時と思っていた。 
雪の融けはじめた道端で、枯葉色の草を見て、それでも春になったと思えたことに驚いたことを、時々思い出す。 

今日、実家の兄夫婦からふきのとうが送られてきた。 
さっそく、その茎でキンピラをつくる。 
口の中で、わずかに感じるそのほろ苦い味と香りに、春だなぁと思う。 
又、今日は高地県人会が高知から取り寄せた桜の枝を地元の施設「いずみ学園」へ贈るお手伝いをさせてもらった。 
淡い桃色の桜の花びらが、こぼれ落ちる。園生の笑顔もこぼれていた。 
少し苛立たしく春を恋しく思った。