介護と看病
掲載日:2013.07.20
「お美恵さん、よく帰ってきたねェ。」
90歳に手の届きそうな両親が、そう言って迎えてくれるうちに帰ってくるようにと弟に言われたのは、この春の事だった。
まだまだ、大丈夫と高を括っていたが、思わぬ時にその時が来てしまった。
父が倒れたという知らせに、気が動転したまま実家へ飛んで行ったのは先週。
微かに、私を認知してくれたと思ったけど、直ぐに症状が悪化したりして心配したけど数日後には、会話できるように回復してきている。
一進一退を繰り返しているけど、略、症状が安定してきたので一昨日帰ってきた。
集中治療室に居るために看病も出来ず、ただ顔を見て少しの会話をしてくるだけの日々だった。
問題は、母。
車椅子生活なので、唯一父が頼みの綱だったのに、片足を取られたみたいになってしまった。
弟夫婦は、施設には入れないという。
ディサービスへの回数を増やすことにして弟夫婦とその子供たちで介護をすると話し合ったらしい。
両親を愛おしんでくれる家族に、本当に心から感謝。
数日、母と共に暮らしてきたけど、楽でない事を百も承知している。
何処を見回しても高齢者の社会になってきた。
デイサービスやステイの介護施設の看板が、あちこちで目に映る。
それでも足りない、100%受け入れられないし、料金的にムリで入れない人も多いという。
老後が、お金で決まるのも悲しい。