夏の里帰り
掲載日:2018.07.14
この夏は、父の初盆を迎える。
祖父や祖母、母の時も夏は帰れないと決めつけて、帰りたい気持ちを封じていたが、今回は、何故だか呼ばれている気がしてお盆前だったけどお参りをして来ました。
酷い雨も上がり、高知は平穏な夏の日差しが、ギラギラと差していました。
覚悟は決まっていたけど、冷房のない部屋ではジトジトと汗ばむ体が気持ち悪く、直ぐに冷房のスイッチONをせざるを得ない。
育ったころは、冷房もなく天然の風を心地よいと暮らしてきたのに、そんな暮らし方も懐かしく思う時代になったものだ。
「よう帰ってきたね。」と、第一声を放ってくれていた父の声も笑顔もまだ私のモノ。
両親の居ない実家は、寂しい。
数件の親類も初盆を迎えるので、お参りをさせてもらって、ホッとする気持ちを抱えていると私も歳なんだなと妙に納得した。
(※写真 高知は全国一、喫茶店を利用する県民だそうです。父とよく行った喫茶店で、弟とモーニング。これで680円だったかな。)
今回の里帰りに併せて、宇和島に住む友人を訪ねる予定でした。
しかも、3度目のトライで過去の2回は、我が家の事情で流れています。
「今回は、必ずね。楽しみ♪」と、その前日までメールのやり取りをしていました。
災害は、その日に宇和島をや広島を襲いました。
もし可能ならこの現場の姿を見ることも無駄ではないと思い行こうと決めたのですが、あちこちで道路が寸断され、危険も伴うので断念。
友を失ったという私の友人は、炊き出しなど支援活動をしていますが、日に日に精神的にダメになっていくと切ない訴えをしています。
報道は、ほんの一部分で伝えきれない被害状況や復興現場があると真に迫ったメールも広島の友人からも届きました。
災害現場で、普通の日常生活を奪われてどん底の気持ちなのに、支援トラックが全国から集まっている様子を見て男泣きしていると。
そんな友人を持ちながらも、何にも出来ないでいる。
重たい心を引きずって千歳に帰ってきました。
そして、何事も無いように時間は過ぎています。
どんなことがあっても、生きて行かなくてはいけないと、友に。
1時間でも早く平穏な気持ちが戻れるように、そして亡くなった方々のご冥福を祈るばかりです。
(写真は安田川 渓谷の川の様子は、美しいです。でも、暴れると手が負えません。)