ただいま
掲載日:2012.12.05
駆け足で11月が過ぎていって、何日我が家で落ち着いた生活をしただろうと思うくらい家から離れていた。
やっと、我が家に帰り着いた。
義妹は、詳しくは話さなかったけど、両親が、それなりの高齢になり常に気にかけていないといけない状態になっていることを聞いて、何となく落ち着かなく実家へ飛んでしまった。
父は88歳になっていた。
いつも元気な父で、家でじっとしている事無く身体を動かしていた。が、今回は、愛犬と庭先で日向ぼっこをしながらじっと座っていたり、夫婦してボケ交じりの会話をしていた。
何をやっても忘れるようで、事あるごとに近くに住む小父を呼び寄せたり、弟夫婦の世話になっているよう。
あの元気な父が…。僅かな月日の間にこんなにも老人になったのかと思う気持ちの寂しさ。
私は、この光景を受け止める事が出来なくて、認めるまでに時間がかかった。
「美恵さん、よう、帰ってきたねぇ。」と、父が言ってくれるうちに、顔を見せに帰って来るようにと弟に言われて実家を後にした。
誰もが通る親の介護。
いつまでも元気と思うな。と、言うけど、今はジンと胸に堪える。
父の米寿のお祝いのケーキは、中学生ひ孫(男子)が、デコレーションしたもの。孫、ひ孫に大事にされて両親はシアワセと言う。