熊騒動を聞きながら・・
掲載日:2011.11.12
「みえさん、北海道には熊がおると言うやいか、そんなところへ行くが?」
もう40年も昔の事。私が嫁ぐと知った時に、祖母が心配して聞いてきた。
あの頃、今よりもずっと熊騒動は無く、人里へは熊は近寄ってこないと信じて疑わなかった。
熊が、出るなんて昔、昔の事と思っていた。
が、昨今、札幌の住宅街でも熊目撃とか果樹園で熊が捕獲されたとか騒がしいニュースを耳にするようになる。
元々、この地は熊の天国だったはず。そこを占領したのは、われわれ人間であって、熊にとっては何とも迷惑な許しがたいものだと思う。
数年前、我が地域でも熊騒動が起きた。夫が育てたスイカを熊さんが頂いて、おおきな足跡がお土産に残っていた事があった。
早々に捕獲用の檻が、設置され猟友会の人達が毎日見守りしていた事があった。
その時、ハンターの一人がつぶやいた。
「さっそと、夕張の山へ帰ってくれたらいいのに。撃ち殺したくはない。」と。
その後、千歳のあちこちで足跡を残しながら、熊さん騒動はおさまったけど私も、無事に山へ熊さんが帰る事を祈っていた。
動物と共存していく事は、ムツカシイと思う。
人間の気持ちを伝えられない強暴な動物、作物などを荒らされると、それが綺麗な鶴であっても迷惑な話でもある。
でも、檻に捕まってしまった動物を銃で撃ち殺す事は、止めてほしい。
ニュースを聞きながら胸が痛んだ。
(愛くるしい仕草をいっぱい見せてくれたリオちゃん。主の元へ帰って行った。ちょっと、さびしい。)