どうしても気持ちは、一年前に戻ってしまう。
地震から一夜明けた日は何をしていた？
何曜日だったか思い出せないけど、薄暗い厨房でその暗さと同じくらい不安な気持ちで現実を見ていた。

あちこちで電気も水も途絶えて、市内の店には食べ物が無い、いつ復興か判らないという不安を仰ぎたてる噂だけが聞こえてきた。
電気はなくても野菜も冷凍庫には肉も有るので困っている人たちに店を開けようと話し合っていた気がする。

そんな一年前が嘘のような穏やかな今日の日曜日。
沢山のお客さまが、花茶でゆっくりと遊んでいた。

何でもない平穏な暮らし。
ボール蹴りやボール投げ、かけっこ。
カップルで語らいアイスクリームを頬張っている、そんな眺めが幸せ。

今日もいつもの年配のご夫婦が見えて、ふたり仲良くアイスクリームを食べておられた。
私は、いいなぁと眺めていた。